
血尿は膀胱がんのサインかもしれません。秋も検診の季節。尿検査に血が混じったといわれた、自覚はないのに異常があるから精査してくださいといわれた。ご本人としては不安で何のことだかわからないはず。症状がないわけですから当たり前です。尿の中に血が混じる「血尿」は、多くの方が驚いて受診される症状のひとつです。この血尿、実はほっておくと厄介な病気が潜んでいる可能性が有るため注意が必要です。今回は怖い血尿と膀胱癌の関係について説明していこうと思います
血尿には「目で見てわかる血尿(肉眼的血尿)」と、「検査でのみ分かる血尿(顕微鏡的血尿)」の2種類があります。
一見、疲れや膀胱炎のせいだと思ってしまう方も少なくありませんが、血尿は膀胱がんなど重大な病気の初期サインであることがあります。
なぜ血尿が出るのか
血尿の原因には、次のようなものがあります。
✅ 膀胱炎や尿道炎などの感染症
✅ 尿路結石(腎臓や尿管の石)
✅ 前立腺肥大症
✅ 膀胱がん・腎盂がん・尿管がん などの腫瘍性疾患
この中で特に注意すべきは、痛みのない血尿(無症候性血尿)です。
膀胱炎などの炎症では排尿時に痛みを伴うことが多いのに対し、膀胱がんなどでは痛みがないまま血尿だけが出ることがあります。統計的にはこの状態でしっかり検査を行うと約17%程度で異常が見つかることがあるといわれています
膀胱がんによる血尿の特徴
✅ 排尿のたびにではなく、ときどき血が混じる
✅ 血が赤くはっきり見えるのに痛みがない
✅ 血のかたまり(血塊)が出ることもある
こうした場合には、すぐに泌尿器科受診が必要です。
膀胱がんは、早期発見・早期治療で完治が期待できる病気です。ただし見つかるのが遅いと命に危険をもたらす大変怖い病気でもあります。
検査と診断について
ゆきがや泌尿器科では、血尿の原因を正確に調べるために以下のような検査を行います。
👉 尿検査(血液の有無・細胞診・尿培養)
👉 腎臓・膀胱の超音波検査(エコー)
👉 必要に応じて尿路CT(連携病院の機材を使用)や膀胱内視鏡検査
これらを組み合わせることで、膀胱炎・結石・腫瘍などを早期に鑑別することができます。
治療とフォローアップ
👉 原因が膀胱腫瘍であった場合も、早期であれば内視鏡治療(TURBT)で治療が可能です。
当院では、再発を繰り返す膀胱腫瘍に対してレーザーによる日帰り手術(経尿道的膀胱腫瘍情算術 TULA)も行っています。すべての腫瘍には適応にはなりませんのでご希望の方は医師にお問合せ下さい。
まとめ
✅ 血尿は一時的に治まっても、「痛みがないから大丈夫」と自己判断せず、必ず泌尿器科で検査を受けましょう。
✅ 膀胱がんは早期に見つけるほど、身体への負担が少なく、治療成績も良好です。治療の進め方や判断が非常に煩雑なため必ず専門医を受診しましょう
✅ 大田区で血尿 尿の検診異常でお悩みの方はゆきがや泌尿器クリニックにご相談ください。