性感染症・性病(STD)
性感染症・性病(STD)
Treponema pallidum(トレポネーマ・パリデュム)と呼ばれる細菌によって引き起こされる性感染症の一種です。この病気は、性行為によって感染が広がることが一般的ですが、妊娠中や出産時に母子感染も起こります。近年著しい増加が問題視されており正しい知識を個人が持つことと予防を心がけることが非常に重要と考えられています。症状が一度出た後に自然軽快し、期間を空けて再度症状が出ることがあるため注意が必要です
梅毒は、傷のついた皮膚や粘膜を介して伝播されます。主に性行為によって感染が広がりますが、感染者の血液が健康な個人の体内に直接入ることによる感染もあります。また、妊婦から胎児への感染もあります。
梅毒は通常、3つの段階で進行します。
潰瘍や疼痛のない痛みのない潰瘍(シャンクロー)が発生します。
皮膚の発疹、粘膜の潰瘍、発熱などの全身的な症状が現れます。
進行性の症状が発生し、内臓や神経系に損傷を与えることがあります。
血液検査や患部からの検体検査が用いられ、診断が行われます。治療は抗生物質(主にペニシリンなど)が効果的です。
安全な性行為(コンドームの使用)、感染が疑われる場合の早期検査、感染者との性的な接触の制限などが予防策として挙げられます。
梅毒は放置されると本人だけではなく、妊娠される方はお子様にも重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、思い当たることがあるときには早期の検査と治療が重要です。性感染症に対する予防として、定期的な健康診断や安全な性行為が最も重要です。
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Neisseria gonorrhoeae(ネイセリア・ゴノレエ)と呼ばれる細菌によって引き起こされる性感染症の一つです。
感染者の分泌物(精液、膣分泌物、尿)を介して性的に伝播されることが一般的です。感染は、性行為において口、膣、肛門、尿道などの粘膜に触れることで起こります。
淋病の症状は多岐にわたり、感染部位によって異なります。男性の場合、尿道感染が一般的で、尿道からの膿や尿道の激しい痛みが現れます。女性では、膣内感染が主な症状の原因であり、腟の異常分泌、尿道感染、下腹部の痛みが見られることがあります。感染が肛門や口腔に広がることもあります。
放置すると、尿道や膣の炎症、不妊症、子宮内膜炎、腹膜炎などの合併症を引き起こす可能性があります。また、新生児に母子感染が発生することもあります。
尿検査や尿道分泌物の検査で感染の診断が行われます。抗生物質が効果的な治療法とされていますが、感染菌が抗生物質に耐性を持つこともあるため、適切な薬物療法が必要です。点滴での治療が推奨されているため抗菌薬の点滴投与を行います
安全な性行為(コンドームの使用)、感染者との性的な接触の制限、早期の検査が予防策として重要です。
クラミジア(Chlamydia trachomatis)と呼ばれる細菌によって引き起こされる性感染症です。
クラミジア感染症は、感染者の生殖器、口腔、肛門から分泌される体液を介して性的に伝播されます。また、感染者の目に触れた手を通して結膜組織に感染することもあります。
クラミジア感染症はしばしば無症状であることがあり、特に初期には自覚症状がないことが一般的です。症状が現れる場合には、尿道炎、膀胱炎、腟炎、肛門炎などが見られることがあります。
放置されると、クラミジア感染症は尿路感染症、骨盤腔炎、子宮内膜炎、不妊症などの合併症を引き起こす可能性があります。また、新生児にも感染が移ることがあります。
クラミジア感染症の診断は尿検査や生検、組織培養、などが行われます。抗生物質が一般的に効果的な治療法とされています。特に大切なことはクラミジア感染はやや症状が分かりにくいためパートナーにも感染している可能性があることを念頭に置くことです。
安全な性行為(コンドームの使用)、感染者との性的な接触の制限、早期の検査が予防策として挙げられます。
クラミジア感染症は無症状で進行することが多いため、定期的な検査や感染が疑われる場合の早期診断が重要です。日々のケアと予防策の実践が感染をご自身の安全を守ることになります。
性器ヘルペスとは?
ウイルスの一種である単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)または2型(HSV-2)を病原体とする性感染症の一つです。単純ヘルペスウイルスの感染によって、性器や周辺に水疱性病変や潰瘍が形成され、強い痛みを伴います
ヘルペスウイルスに一度感染すると、体内からヘルペスウイルスを取り除くことはできません。ヘルペスウイルスは神経節などに潜伏感染します。そして過労やその他の感染症により宿主の免疫が落ちた時に再度活性化し、再び神経をつたって、粘膜や皮膚に病変を表します。そのため、一度ヘルペスウイルスに感染した人は、長年にわたって再発を繰り返します。そして罹患年齢は比較的広い年齢層にみられます。
検査
感染から2〜10日の潜伏期間おいて発症する場合が多いです。
性器ヘルペスの診断は視診、迅速キットによるウイルス検査、血液検査があります。性器ヘルペス症状が強くでているときは当院では迅速検査キットを用いた検査を施行しています。検体採取から10分程度で結果をご説明できるため速やかに治療に入ることが可能です
治療
バラシクロビル(バルトレックス)、アシクロビル(ゾビラックス)、ファムシクロビル(ファムビル)などの抗ヘルペスウイルス薬を使用し治療を行います。どれを服用しても治療効果は大きな差はありませんが難治性のものも存在するため症状を見ながら投薬日数を調整いたします。ヘルペスがある部分の痛み症状が強いことも多いため我慢せずに早めにご相談いただければと思います
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