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―「年のせい」では片づけてはいけない、睡眠と排尿の深い関係―
「夜中にトイレで何度も目が覚める」
「以前より眠りが浅くなった気がする」
このような症状を、年齢のせいだから仕方ないと我慢していませんか?
実は、夜間頻尿は単なる不便さだけでなく、睡眠の質や全身の健康に大きく関わる重要なサインであることがわかっています。
今回は、夜間頻尿と睡眠の関係、考えられる原因、そして受診の目安について、わかりやすく解説します。
夜間頻尿とは?
夜間頻尿とは、就寝後に排尿のために1回以上起きる状態を指します。
特に、2回以上起きる場合は、睡眠の質に影響を及ぼしやすいとされています。
夜中に目が覚める回数が増えると、
✅ 熟睡感が得られない
✅ 日中の眠気や集中力低下
✅ 転倒リスクの増加(特に高齢の方)
など、生活の質(QOL)にさまざまな影響が出てきます。
なぜ夜間頻尿が起こるのか?
夜間頻尿の原因は一つではありません。
複数の要因が重なって起こることがほとんどです。
① 夜間多尿(夜に尿が多く作られる)
本来、夜は尿の量を抑えるホルモン(抗利尿ホルモン)が働きます。
しかし、加齢や生活習慣の影響でこのリズムが崩れると、夜間に尿が多く作られてしまうことがあります。
✅ 夕方以降の水分摂取が多い
✅ 塩分摂取量が多い
✅ 心臓や腎臓の機能低下
なども関係します。
② 膀胱の問題(ためられる量が減る)
膀胱の容量が小さくなる、または刺激に敏感になると、
少量の尿でも尿意を感じやすくなります。
✅ 前立腺肥大症
✅ 過活動膀胱
✅ 膀胱炎後の違和感
などが背景にあることも少なくありません。
③ 睡眠の質そのものの低下
睡眠が浅いと、本来なら我慢できる尿意でも目が覚めてしまうことがあります。
✅ 睡眠時無呼吸症候群
✅ ストレス
✅ 不規則な生活リズム
こうした睡眠の問題が、夜間頻尿を「悪化させている」ケースも多く見られます。
夜間頻尿が健康に与える影響
夜間頻尿を放置すると、単に「夜がつらい」だけでは済みません。
✅ 睡眠不足による免疫力低下
✅ 高血圧・心疾患リスクの増加
✅ 日中の転倒・骨折リスクの上昇
特にご高齢の方では、夜間のトイレ移動そのものが危険になることもあります。
生活習慣でできる対策
軽度の場合、以下の工夫で改善することもあります。
✅ 夕方以降の水分摂取を控えめにする
✅ 就寝前のアルコールを控える
✅ 塩分摂取を見直す
✅ 就寝前に足のむくみを取る(軽い運動や足上げ)
ただし、自己判断だけで我慢する必要はありません。
受診を考える目安
次のような場合は、一度泌尿器科での相談をおすすめします。
✅ 夜間に2回以上トイレで起きる
✅ 日中の眠気や体調不良が続く
✅ 排尿に関する他の症状(尿が出にくい、残尿感、尿漏れ)がある
✅ 生活習慣を見直しても改善しない
夜間頻尿の背景には、治療可能な疾患が隠れていることも少なくありません。
最後に
夜間頻尿は、体からの大切なサインです。
「年のせい」と決めつけず、原因を整理することで、睡眠と日中の生活の質は大きく改善する可能性があります。
ゆきがや泌尿器クリニックでは、
症状や生活背景を丁寧に伺いながら、必要な検査・治療を過不足なく行うことを大切にしています。
気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。




