夏に悪化する“前立腺肥大症”

―夜間頻尿と暑さの関係―

前立腺肥大症とは、加齢に伴って前立腺が大きくなり、尿道を圧迫することで排尿障害を引き起こす疾患です。
主な症状には、

などがあり、特に50歳以降の男性に多くみられます。日本人男性の3人に1人が排尿の悩みを抱えているともいわれています。

前立腺肥大症は「寒い時期に悪化する」というイメージがありますが、実は夏にも悪化しやすい要因が存在します。その主な理由を以下にご紹介します。

夏は大量の汗をかくため、知らないうちに脱水気味になってしまいます。
体内の水分が不足すると尿が濃くなり、膀胱への刺激が強くなることで頻尿や残尿感が増す傾向があります。

熱中症対策として水分補給は大切ですが、夕方〜夜にかけて多くの水分を摂ると、夜間の尿意が増加します。
これが「夏になると夜トイレが近くなる」一因です。

室内の冷房が強すぎると、下腹部や足元が冷え、膀胱や前立腺周辺の血流が悪化します。これにより、排尿コントロールが乱れ、頻尿が悪化することがあります。

以下のような生活習慣を意識することで、夏場の排尿トラブルを軽減することができます。

「最近、夜トイレが増えたな…」「眠りが浅くなった」と感じる方は、
前立腺肥大症の進行サインかもしれません。

お薬や生活習慣の見直しによって、症状の改善が期待できます。
当院では、前立腺肥大症の診断から治療まで専門的に対応しておりますので、
どうぞお気軽にご相談ください。