
健康診断で「尿潜血」を指摘されて、不安になったことはありませんか。
「痛みがないから大丈夫なのか」
「一度だけなら様子を見てよいのか」
「何科を受診すればよいのか」
このように迷う方は少なくありません。
尿潜血とは、見た目ではわからなくても、尿の中に血液が混じっている状態のことです。原因はさまざまで、膀胱炎や尿路結石など比較的よくある病気のこともあれば、腎臓の病気や膀胱がんなど、見逃してはいけない病気が隠れていることもあります。
とくに40歳以上の方、喫煙歴のある方、繰り返し尿潜血を指摘される方は、一度泌尿器科でしっかり調べることが大切です。
尿潜血とは
尿潜血とは、尿検査で血液が混じっている可能性を示す所見です。見た目に赤い尿が出ていなくても、検査で初めて見つかることがあります。
健康診断では「尿潜血1+」「2+」「3+」などと書かれることがありますが、数字だけで重症かどうかは決まりません。大切なのは、なぜ尿潜血が出たのかを確認することです。
尿潜血の主な原因
尿潜血の原因は一つではありません。主な原因として、次のようなものがあります。
膀胱炎・尿路感染症
細菌による炎症で、尿に血が混じることがあります。排尿時の痛み、頻尿、残尿感を伴うことが多いです。
尿路結石
腎臓や尿管、膀胱に石ができる病気です。強い痛みが出ることが多いですが、痛みがなく尿潜血だけが見つかることもあります。
前立腺肥大症
男性では前立腺の影響で血尿が出ることがあります。尿の勢いが弱い、夜間頻尿などを伴うことがあります。
腎臓の病気
糸球体腎炎など、腎臓が原因で尿潜血が出ることがあります。蛋白尿やむくみを伴う場合は注意が必要です。
膀胱がん・腎盂尿管がん
頻度は高くありませんが、見逃してはいけない原因です。とくに痛みのない血尿は注意が必要です。
受診したほうがよいケース
健康診断で尿潜血を指摘されたら、一度は泌尿器科で相談することをおすすめします。とくに次のような場合は、早めの受診が大切です。
・健康診断で繰り返し尿潜血を指摘されている
・赤い尿、茶色い尿が出た
・排尿時の痛み、頻尿、残尿感がある
・わき腹や背中に痛みがある
・40歳以上である
・喫煙歴がある
・血尿を何度も繰り返している
見た目に血尿がある場合は、できるだけ早く泌尿器科を受診してください。
尿潜血を放置しないほうがよい理由
尿潜血は、運動後や体調の変化、女性では月経の影響で一時的に出ることもあります。そのため、1回だけの異常で必ず大きな病気とは限りません。
ただし、症状がなくても重要な病気の初期サインであることがあります。自己判断で放置すると、治療のタイミングを逃してしまうことがあります。
とくに膀胱がんなどの尿路の病気は、早めに見つけることが大切です。健康診断で指摘された尿潜血は、そのきっかけになる大切なサインです。
泌尿器科で行う検査
泌尿器科では、年齢や症状に応じて、尿潜血の原因を調べるための検査を行います。
尿検査
まずは尿を再検査し、本当に血液が混じっているか、炎症や細菌がないかを確認します。
尿沈渣検査
尿を顕微鏡で詳しく調べ、赤血球や白血球の有無を確認します。
超音波検査(エコー)
腎臓、膀胱、前立腺などの状態を確認します。結石や腫瘍、尿のたまり具合などを調べることができます。
CT検査
結石や尿路の異常が疑われる場合に行うことがあります。必要に応じて、より詳しく調べます。
膀胱鏡検査
膀胱の中を直接観察する検査です。年齢や症状、検査結果によって必要かどうかを判断します。
尿細胞診
尿の中に異常な細胞がないかを調べる検査で、尿路の腫瘍が疑われる場合に行います。
よくある質問
Q. 一度だけ尿潜血が出ても受診したほうがよいですか?
A. はい。一時的なこともありますが、大人の方では一度確認しておくと安心です。
Q. 痛みがなければ様子見でよいですか?
A. 痛みがなくても受診をおすすめします。とくに痛みのない血尿は注意が必要です。
Q. 女性も泌尿器科を受診してよいですか?
A. はい。女性でも泌尿器科で問題ありません。月経中は検査結果に影響することがあるため、受診時に相談してください。
まとめ
健康診断で尿潜血を指摘されても、すぐに重い病気と決まるわけではありません。しかし、放置してよいかどうかは、実際に調べてみないとわかりません。
尿潜血の原因には、膀胱炎や尿路結石のような比較的よくある病気から、腎臓の病気、膀胱がんなど見逃してはいけない病気まで含まれます。
健康診断で尿潜血を指摘されたら、自己判断せず、一度泌尿器科で相談することをおすすめします。
当院では、尿検査や超音波検査などを行い、血尿・尿潜血の原因を丁寧に調べています。健康診断で尿潜血を指摘された方、赤い尿が出て心配な方は、お気軽にご相談ください。




