夜に目が覚めてついトイレにいってしまう。いわれてみれば誰しも思い当たるような症状だけれども、わざわざご飯を食べながら友人と話すような話でもない。でも、じゃあ誰に聞けばいいの。。。?そんなことでおなじみのトイレのお悩み。そもそも病気なのかどうかもわからない人が多いんです。
夜に寝た後にトイレに起きてしまう。朝まで何度もおきてしまい寝た気がしない。トイレに行くのに行きたい気に反して全然おしっこはでなかった。夜に寝ぼけて起きてトイレに何度も行ってトイレを汚して家族に怒られたなど、このような症状は医学用語で『夜間頻尿』といいます。夜間頻尿の主な原因は男性、女性によって分かれますが、男性の夜間頻尿の原因の多くは前立腺肥大症が原因によっておこるものです。夜間頻尿が泌尿器科受診のきっかけになる初発症状のことも多いです。女性に関してはやはり過活動膀胱と呼ばれる膀胱機能の異常をおこしていることが多いと考えられています。またこれだけではない原因もたくさんあるため、どのようなことが原因で起こっている症状なのかを正しく診断することが治療の第一歩として非常に大切になります。
まず重要なことが『排尿日誌をつける』ということです。これは、どれだけ自分が一日の中で水を飲み、何回トイレに行き、どれだけの量のおしっこを出したか?ということを具体的に記録につけることです。これはなぜ重要かというと、実は夜間頻尿の原因の多くは『水の飲みすぎによっておこるもの』であるという側面が確実にあることです。自分では過剰でないとおもっていても、どのくらい飲んでいるものなのかは以外と皆さん把握されていないことが多いです。飲水量と一回排尿量、回数のバランスを評価することで本当に治療を要する状態なのか、そうでないのかを判定することは大変重要です。頻尿あるからすぐ薬を、、、ということにならないためにも専門医に相談いただくことはいい方法かと思います。パターンはありますが簡単に夜間頻尿といっても結構難しいんです。
私はトレーニングが大好きなため、飲水量は相当多いです。最低、一日2-3Lの水分を摂取します。こうなるとどうかるかは想像の通り、結構な頻尿になります。夜間も多く飲めば当然起きてしまうことがあります。定義上の夜間頻尿にも該当しますがそれはそうです。飲んでますから。おそらく患者さんよりもトイレが近いなと話を聞いていて思うことはよくあります。しかし、私は治療として薬を飲むことはありません。これは『飲んだ分だけ出ているという正常な現象が起こっているだけ』と理解できているからです。この場合は、尿の量を減らしたければどうしたらいいか?夜間頻尿から解放されるためにはどうしたいいか?答えは簡単、私の場合は『飲水量を適正に戻せばよい』だけです。ただし、これは一つの例であって皆さんに当てはまるわけではありません。人によっては無理に飲む量を制限するとよくないこともあるためそこも含めての判断が必要です。夜にトイレにおきてしまう。病院でそんな話をするとたったそれだけ、、なんて言われてしまうこともあるかもしれませんが、本人にしかわからない辛さが必ずあります。日常生活において夜間頻尿なんてないほうがいいに決まっています。100パーセント症状をゼロにすることは難しいのですが上手にコントロールをすることはできます。
夜間頻尿でお悩みの方は本当に多いです。ぜひ一度諦める前に当院にご相談ください